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沖縄県文化環境部環境政策課への要請

 

要請回答

 

浚渫予定場所の絶滅危惧種貝類データ

 

貝の写真

 

以下は記者会見文書

記者会見文書 2005年12月16 日 沖縄県庁記者クラブ

 

泡瀬の仮設航路浚渫予定地において「改訂・レッドデータおきなわ」に記載された貝

32種(生息19種)を確認

 

泡瀬干潟を守る連絡会 共同代表 内間秀太郎  小橋川共男  漆谷克秀

連絡先 事務局長 090-5476-6628(前川)

泡瀬干潟生物多様性研究会 代表 山下博由

神奈川県藤沢市鵠沼松が岡3-1-26-103

090-7167-3549/ yamashitayou@aol.com

 

 沖縄市泡瀬の海上では、中城湾港(泡瀬地区)埋立事業における工事が進行中である。本年度

は仮設航路浚渫工事が計画されており、この12月にも着工される予定とされている。

 泡瀬干潟を守る連絡会と泡瀬干潟生物多様性研究会は、本年度の仮設航路浚渫工事予定地

(以下、浚渫予定地)において、2005年に貝類の調査を行なった。その結果、浚渫予定地から「改

訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 動物編 レッドデータおきなわ」(以下、レッドデータ

おきなわ)に記載された貝類を確認したので報告し、泡瀬地区埋立事業の環境保全上の問題点を

指摘する。

 

1.              浚渫予定地から、「レッドデータおきなわ」に記載された貝類として、32種(生息:19種、

死殻:13種)を確認した。

2.              浚渫予定地には、「レッドデータおきなわ」に記載された貝類の絶滅危惧IB類4種、絶滅

危惧II類3種、準絶滅危惧8種、情報不足4種(合計19種)が生息している。

3.              浚渫予定地で、絶滅危惧IA類であるナノハナガイの極めて新鮮な殻を確認した。生息し

ている可能性が高いと考えられる。

4.              浚渫予定地の砂洲で、ニライカナイゴウナの生息を確認した。

5.              浚渫予定地の砂洲は、トウカイタママキ(絶滅危惧IB類)の国内最大規模の生息地であ

ることが確認された。

6.              浚渫予定地の砂洲には、トウカイタママキ・カゴガイ・フジイロハマグリ・ヒメツメタガイ沖縄

型・ニライカナイゴウナ・フキアゲアサリなどの「レッドデータおきなわ」記載種が多く生息

しているが、これらの種はいずれも日本及び琉球列島において生息地の限定された希

少な種である。この砂洲の生態系は日本及び琉球列島において極めて貴重であると考

えられる。

 

 以上の諸点から、浚渫予定地は保全の必要性が極めて高い貴重な生態系であると指摘される。

 

したがって、

 

1)              沖縄総合事務局・沖縄県は、浚渫予定地の生物調査を行ない、その生態系の価値と保

全策を検討すること。

2)              沖縄総合事務局・沖縄県は、浚渫予定地の生物調査の結果を公表し、その生態系の保

全策を環境監視委員会において検討すること。また、生物調査の結果・保全策において、

専門家の助言を受けること。

3)              「レッドデータおきなわ」は沖縄県の環境・生態系・生物を保全するための基本的政策指

針であるため、「レッドデータおきなわ」に記載された種が発見された場所においては、充

分な環境保全上の配慮が成されること。

 以上を提言する。

*****

浚渫予定地の環境と貝類

1.              浚渫予定地の環境

浚渫予定地には、水深1m前後の海中砂洲(細砂底)と水深3m前後の海草藻場(サンゴ礫

底・砂泥底)の異なった環境が存在している。

2.              浚渫予定地の砂洲の環境と貝類

浚渫予定地を南北に縦断する砂州は低潮帯から潮下帯に広がっており、ほとんどが1m前後

の海中にある。面積は広く、底質は細砂である。この砂州には、トウカイタママキ・カゴガイ・フ

ジイロハマグリ・ソメワケグリ・ヒメツメタガイ沖縄型・ニライカナイゴウナ・チリメンカノコアサリ・フキ

アゲアサリ・トクサバイ・クサビザラ属の1種などが生息し、ソメワケグリ・ヒメツメタガイ沖縄型・ニ

ライカナイゴウナ・チリメンカノコアサリ・フキアゲアサリ・クサビザラ属の1種が優占する。「レッド

データおきなわ」の記載種が多く生息している。これらの種はいずれも日本及び琉球列島にお

いて生息地の限定された希少な種である。トウカイタママキの個体群は、現在知られている限

り日本最大の個体群である。フジイロハマグリは日本では現在、この砂州でしか生息が確認さ

れていない。この砂洲はニライカナイゴウナの第一発見地である。ヒメツメタガイ沖縄型は新種

の可能性もある珍しい種であるが、砂洲に多く生息している。浅海の細砂底という琉球列島に

おいて稀な環境に、特異な貝類群集が成立している。この砂洲は日本及び琉球列島におい

て極めて貴重な生態系であると言える。泡瀬海域の中で、この砂州に代替できるような環境・

場所は確認されていない。泡瀬海域の中でも、固有の環境・生物群集をもった「代替の効

かない」場所である。浚渫工事によって、この砂洲の2分の1が失われ、残りの2分の1も侵食

によって環境が激変すると考えられる。

3.浚渫予定地の海草藻場の環境と貝類

砂洲より深くなった場所には、海草藻場(サンゴ礫底・砂泥底)が広がっており、リュ

ウキュウスガモなどの大型海草藻場とウミヒルモ類の生えた小型海草藻場が混在する。

ここでは、泡瀬及び琉球列島の海草藻場に典型的かつ貴重な種が多く見られる。貴重な

種であるコウシヒメムシロの殻も多く確認された。