手植え移植実験の評価
この実験は、平成10年から泡瀬の浅海域で行われてきた。実験地は、St.T、St.U、St.Vである。この実験については、これまで委
員会のたびごとに結果が報告されてきた。その報告の概要は、St.Tは不良、St.Uは良好、St.Vは普通であった。
私たちは、この実験報告は多くの疑問点があるとして、公開質問をし、独自に調査してきました。
その結果をもとにして、次の問題点を指摘してきました。
1.
僅かの実験の、しかも3地点の内1地点の「良好」という結果で評価することは科学的でない。
2.
実験地は豊かな自然藻場に隣接し、自然藻場が拡大したのか、移植海草が広がったのか判明できない。
3.
実験地は浅海であり、この結果を深場の手植え移植に適用できない。深場での実験が必要であり、結果を見るためには数年は必要
である。
4.
アメリカのマークフォンセカ博士(米国務省海洋気象局・海草専門家)も「ほんの24uの移植に基づいて25万uの海草藻場の保全を目的とす
る移植プロジェクトを正当化することは困難である」と証言しています。
しかし、事業者は、St.Uは良好との報告をもとに、深場での手植え移植は「適応可能性が高い」と独自に判断して、02年度の海上工
事と並行して、02年12月〜03年1月に手植え移植が事業として行われました。
ところが、良好とされたSt.Uは05年の海草藻類専門部会で、「壊滅的な状況になっている」と報告されています。事業者の判断の根
拠が根底から崩れたことになる。事業者は、これまで実験の成果を委員会に度々に報告してきたが、05年6月から審議している「海草
移植の評価」から、手植え移植実験の報告は無くなっています。
手植え移植実験の結果を現時点で評価すると「手植えでの移植は困難である」と判断できます。
次は、泡瀬干潟を守る連絡会が2005年8月8日に撮影したSt.Uの写真です。
1.
手植え移植実験地St.Uの変化(2003年から現在までの変化の写真です。)
2.
手植え移植実験地St.Uの現在(現在の全部の写真です。)