皆様
2003年7月31日(8月1日に追加した部分はアンダーライン)
泡瀬干潟を守る連絡会 事務局長 前川盛治
マスコミからの情報で、29日の環境監視委員会に関連して新聞で報道されている「8月1日工事着工」について、
事業者(沖縄総合事務局、関係者)は次のように述べていることが判明しています。
1.本格工事着工(仮設橋梁建設、汚濁防止膜の展張等)は、現時点で「発注」もされておらず、全くメドがたってい
ない。何時になるか全く分からない。関係部局(沖縄県、環境省)との調整はまだである。
(注意:関係部局は沖縄県ですが、沖縄県は沖縄総合事務局からの報告を受け、環境省との調整があり、その結果
を踏まえて、沖縄総合事務局と調整するので、このように記しました。)
上記の件に関して、8月1日、沖縄総合事務局開発建設部港湾計画課の赤倉康寛課長から、泡瀬干潟を守る連絡会の
事務局に次のような報告(電話及びFAX)がありましたので、補足します。
沖縄総合事務局は8月4日に、29日の委員会の結果を沖縄県に報告する(報告書の提出のみ)。その後、5日に、事
業者としての記者会見をする。
新種については、委員会での指摘を受け、その後文献の整理をした。また、追加調査(海草・海藻・貝類・カニ類)を
8月いっぱい行う。その後、沖縄県に報告し、調整を行う。沖縄県との調整に数週間はかかる。
汚濁防止膜の展張等、本格工事はその後になる。現時点で、何時になるかはっきりした事は言えない。
2.当面行う工事は「飛散防止ネット布設」(8月初旬、1週間程度)のみである。
(これらのことからすると、「8月1日工事着工」のマスコミ報道は、委員会の状況を正しく反映していない・正確さを
欠いていると指摘せざるを得ない。)
実質、8月実施予定の本格工事のメドが立て切れなくなったことは、泡瀬干潟を守る連絡会等多くの方々が「発見され
た海草類・貝類の保全策が確定するまで工事を中断すること」を要求してきたこと、29日の環境監視委員会で「ホソウミ
ヒルモ等の保全措置(案)」が、あまりにも杜撰なため、委員会で了解されず、再調査・資料の整理のやり直し・考察のや
り直しのあと、次回委員会で再提案・再審議することになったこと」等の結果を反映していると思われる。
この間多くの方々の奮闘で、「本格工事8月着工」を遅らせることが出来たことを、1歩前進ととらえ、「保全策が確定す
るまで、工事中断」を明確にさせ、さらに「泡瀬海域の保全策を確定させ、埋立中止」にもっていけるよう、一層の奮闘が
必要です。
泡瀬干潟を守る連絡会では、8月本格工事着工に対して「工事差止仮処分請求」の訴訟を準備中ですが、情勢を判断して、
提訴の時期を検討する必要があります。
なお、泡瀬干潟を守る連絡会では、㋆29日の環境監視委員会の結果を次のように理解しています。
中城湾港(泡瀬地区)公有水面埋立事業実施に伴う環境影響について指導・助言する「環境監視委員会」が7月29日に開催されました。この委員会で、03年6月以降次々発見された貴重な動植物(ホソウミヒルモ、ヒメウミヒルモ、ウミヒルモSP、リュウキュウヅタ、ニライカナイゴウナ、オボロヅキ等)の保全について、事業者側は、「保全措置(案)」を示しましたが、委員会としては「事務局の提出した報告(海草調査、貝類の発見に関する報道・事業者の見解等)は、あまりにも杜撰なため現段階では検討できるような内容ではない」ということになり、保全措置(案)は委員会として「ゴーサインではない。再調査・資料整理・考察等をやり直して再度委員会を開き審議する」ことになりました。
貝類の専門家山下博由氏は、同海域で環境影響評価書に記載されていない日本新産の貝(ニライカナイゴウナ、オボロ
ヅキ)、貴重種の貝(スイショウガイ)・カニ(リュウキュウヤワラガ二)を発見した、また、新種の海藻「リュウキュ
ウヅタ」が同海域で発見されている、と報告している。しかし、事業者はこれらの種を確認できなかったとし、特段の対
策を検討するには至らない、としている。
調査が不十分で、事業者が発見できないのに、保全措置を検討しない、と言うのは、貴重種の発見のときの知事意見を無視
するものであり、許されない。なお、新種の海藻「リュウキュウヅタ」については、環境監視委員会の委員で海藻の専門家
香村眞徳氏(委員会に出席)が同海域で採取された標本(泡瀬干潟を守る連絡会が提供)を提示しているのに、事業者は
「確認できていない」としている。調査の杜撰さを浮き彫りにしている。
ところが、事業者は、事業者単独の記者会見を行い、委員会の審議経過、内容、決定を無視し平成15年度の海上工事の本格
着工を平成15年8月初旬から行う、としています。これらは、委員会無視・軽視、「工事着工ありき」の事業者の傲慢な態度を示すものであり許されません。また、貴重種が発見されたときの保全措置について委員会の指導・助言もなしに、事業者の判断のみで工事に踏み切ることは、「環境影響について評価を行うとともに、異常な事態が予想される場合もしくは発生した際には、原因を究明し、所要の措置・対策について検討を行い、事業実施者に対する指導・助言を行うことを目的とする。」、とした「委員会の設置要綱・目的」にも違反しています。
またこれは、環境影響評価・準備書の知事意見に対しての、環境影響評価書にしめされた事業者の意見「工事中に天然記念物
種や「レッドデータブック」、「レッドリスト」等の掲載種、その他貴重種・重要種に相当する種で、環境影響評価書に記載され
ている動植物以外の種の存在が埋立に関する工事の区域内若しくはその近傍で確認された場合には、関係機関へ報告するととも
に十分調整を図り、その保全に必要な措置を講じます。」にも反しています。