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                              2003年2月27日

沖縄総合事務局 局長 様

沖縄総合事務局開発建設部港湾計画課

課長 坂井功 様

                      泡瀬干潟を守連絡会

                       代表 内間 秀太郎

                          小橋川 共男

                          

泡瀬干潟埋立事業を中止し、環境保全策の実施を求める要請

 

 貴職におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

 さて、中城湾港(泡瀬地区)埋立事業は、02年10月の工事着工表明後、現在まで仮設橋梁工事、海上部分の護岸工事が進んでいます。私たちは、この工事着工は、「見切り発車、市民・県民無視、環境監視・検討委員会無視であり、暴挙である」として抗議してきました。環境省もこの埋立について、再三意見を出しています。国内外の環境団体も中止の要請を出しています。

 さて、私たちが埋立反対の理由の1つとしてあげてきた「環境アセスの不備・不十分さ」(自然環境への配慮、保全の義務の不十分さ)の面で新たな事実が明らかになりました。

 1つは、希少種(環境省レッドデータブックでは、ヒメウミヒルモ(トゲウミヒルモ)で絶滅危惧種U類に指定されている)の海草「ヒメウミヒルモ(トゲウミヒルモ)」(学名 Halophila  decipiens)が埋立予定地(第T期工事区域)に生息していることが確認されたことです。

 ヒメウミヒルモは水深18mの海域で生息し、埋立予定地には生息していないとされてきました。学術的には、日本では沖縄の瀬底島と中城村北浜の2箇所で確認されたと記録されています。01年12月25日の環境監視・検討委員会で出された資料「海藻草類出現一覧・種子植物」ではヒメウミヒルモの記述はありますが、詳細は全くなく、埋立予定地に生息しているかどうかも明らかにされていませんでした。

 私たちは、この「ヒメウミヒルモ」が埋立予定地に生息していることを03年2月19日の調査で確認をしました。沖縄には10種の海草があるといわれていますが、実にその内の9種(ヒメウミヒルモ リュウキュウスガモ ウミヒルモ リュウキュウアマモ ボウバアマモ ベニアマモ マツバウミジグサ ウミジグサ コアマモ)が埋立予定地に生息していることが明らかになったのです。(確認されていないのはウミショウブだけです) 

 埋立予定地が、自然海草藻場として極めて貴重な場所であることが改めて証明されました。(詳細は別添資料参照)

 2つは、仮設橋梁建設場所周辺で希少種(絶滅危惧種)の貝類が数多く確認されたことです。貝類保全研究会の山下博由さんによれば「仮設橋梁建設予定地からは、33種の貝類が生息し、そのうち17種は国内のレッドデータブックに登載された希少種に相当するものであった。希少種のうち13種は、世界自然保護基金日本委員会のレッドデータブックにおいて「危険」と評価されている種である」としています。さらに詳細に調べてみると、01年12月25日の環境監視・検討委員会で出された資料「底生生物出現一覧・軟体動物」に記載されていない種が10種あることも判明しています。それは次の種です。(詳細は別添資料を参照)

ツボミガイ ドロアワモチ キナコアワモチ シュジュコミミガイ ヘソアキコミミガイ シイノミミミガイ ハマシイノミガイ ホソハマシイノミ オウトウハマシイノミ マスホガイ

 

 以上のように埋立予定地(泡瀬干潟)は極めて貴重な場所です。土地利用計画も杜撰な計画で世界に誇る泡瀬干潟が埋立られるのは、あまりにも理不尽、自然環境保全の欠如、地球生命の軽視、生物多様性の尊重の軽視です。

 工事は始まったばかりで、本格工事はこれからです。環境影響評価法の精神は、自然環境への配慮・自然環境の保全です。泡瀬干潟に生息する生き物の調査が不十分であり、したがって保全策も不十分であります。

 泡瀬干潟とそれに続く海域の埋立事業を中止し、環境保全策の実施を強く要請するものです。